分子ロボットとは?

私たちが使う材料は、「DNA」と呼ばれる分子です。
DNAは、私たち生き物の細胞一つ一つにも入っていて、
とても細いヒモのような形をしています。
ヒトDNAは2メートルほどの長さですが、直径はその100万分の1、
わずか2ナノメートルで、髪の毛の約50,000分の1の細さです。
そんなDNAでつくる「ロボット」は、細胞よりも小さく、
普通の顕微鏡では見ることができません。
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針金を折り曲げてアート作品をつくるように、
DNAを折り曲げていろんな形がつくれます。
DNAどうしがくつつく場所をうまくデザイン
すると、望み通りの形にひとりでに
折れ曲がってくれます。
私たちはこの性質に注目し、DNAを材料に
「ロボット」をつくろうとしています。

上手にデザインしたDNAは、星や
スマイルマークなどいろんなカタチ
になってくれます。
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ロボットが持つ3つの要素、
それは「センサー」「プロセッサー」「アクチュエーター」です。
センサーは、光や音などの周囲の情報を感じとる部分です。
プロセッサーは、感じとった情報を処理して考え、指示を出す部分です。
アクチュエーターは、指示を受けて動く部分です。
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もしDNAのような分子が
「センサー」「プロセッサー」「アクチュエーター」としてふるまえば、
それも立派なロボットといえるでしょう。
私たちはそれを「分子ロボット」と呼んでいます。


DNA でできた分子ロボットは、
現在の電気で動くロボットとはかなりちがう特徴を持ちます。
たとえば、私たちのからだと同じ素材でできているため、
やわらかいし、生き物に食べられて栄養になるかもしれません。
また、生き物と同じように、自分のコピーを自分で作れたり、
たくさんの細胞を持つ私たちのように、たくさんの分子ロボットが集まって、
いろんなことができるかもしれません。
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もしかすると将来、
こんな分子ロボットたちが登場するかもしれません。
みなさんは受け入れられますか?
使ってみたいと思いますか?
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生き物との共通点がたくさんある分子ロボット。
そんな分子ロボットは、生き物でしょうか?生き物ではないでしょうか?
そもそも、生き物と生き物じゃないものって区別できるんでしょうか…?
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分子ロボット開発の歴史はまだ始まったばかり。
今は、分子ロボットが色んなことをできるように研究を進めている段階なので、
みなさんが使えるようになるまで、まだまだ時間がかかります。

分子ロボットは目に見えないくらい小さくて、
生き物の体と同じ材料で作られています。
これまで、分子ロボットという概念や枝術はありませんでした。
そのため、分子ロボットをつくるために何を目指せばよいのか、
何に気をつければよいのかも、まだわかっていません。
だから私たち研究者は、
まだ分子ロボットが何をできるようになるのかわからない今の段階から、
将来分子ロボットを使うかもしれないみなさんの声を集めたいのです。

分子ロボットのことを知って、
分子ロボットに期待したいこと、不安に感じてしまったこと、
もっとお話ししてみたくなったことはありましたか?
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