
分子ロボティクス研究会サイトにアクセスいただき、誠にありがとうございます。
2024-2025年度の会長を拝命いたしました 野村 慎一郎(東北大学 大学院工学研究科)と申します。
分子の世界に、知能を立ち上げる
私たちの暮らす世界は分子で満ちています。分子ロボティクスとは、DNAやタンパク質といった生体分子を部品とし、極微小スケールで動作する「分子ロボット」を創造する学際的研究分野です。センサ、計算機、駆動装置の機能を分子レベルで統合し、従来のロボット工学とは異なるアプローチで、知的システムの構築、ひいては知能の創生を目指しています。
個のデザインから、システムのデザインへ
研究会発足から10余年、アメーバ型ロボットや分子群による物質輸送など、多くの成果が生まれました。現在、計算科学やAI技術の発展により、分子設計は「夢物語」から「現実」の工学へと進化しています。私たちは今、個々の分子を作る段階を超え、それらが協調して働く「分子システム」をデザインする重要な転換点に立っています。
プログラム可能な分子ロボットを目指して
鍵となるのは「プログラム可能性」です。コンピュータのコードを書くように分子の振る舞いを設計できれば、その先に知的な挙動が現れます。プログラムされた通りに、時には環境に応じて柔軟に。多様な分子部品が集合体として機能することで、真の意味での知能の創発につながるでしょう。
分野を越境するコラボレーション
分子ロボティクスの発展には、”生命科学の「自己組織化」の知見”と、”化学分野の「多様な物性・安定性」”の融合が不可欠です。私たちは、生物学、有機・無機化学、物理学、情報科学など、あらゆる分野の知を総動員し、生命科学と物質科学の新たな融合領域を開拓していきます。
皆様へのメッセージ
若手研究者・学生の皆様へ: 分子ロボティクスは、生物学・化学・物理学・工学・情報学が融合する学際的フロンティアです。BIOMODや夏の学校など、皆様の創造性を発揮できる場を用意しています。共に新たな科学を創りましょう。
産業界の皆様へ: 分子レベルでの精密な設計と自己組織化は、製造業に革命をもたらす可能性を秘めています。産学連携により、基礎研究から実用化への道筋を共に描いていきたいと考えています。
一般の皆様へ: 分子ロボットの実現は、薬物送達システムや診断技術など医療分野での革新をもたらし、環境浄化や新材料開発にも貢献します。私たちは倫理的配慮を重視しながら、社会に役立つ技術開発を進めていきます。
国際社会の皆様へ: 分子ロボティクスは人類共通の未来を拓く技術です。国境を越えた研究協力と知識共有により、この分野をさらに発展させていきましょう。
皆様のご参加とご支援を心よりお待ちしております。
分子ロボティクス研究会 2025年度会長 野村 M. 慎一郎