新学術領域「分子ロボティクス」














MEXT


分子ロボティクス研究会






研究組織


ロボットの定義は,「センサにより外部環境から情報を獲得し,情報処理回路によりその情報を判
断し,その結果に応じてモータを動かして環境に対して働きかけるもの」である.システムを環境か
ら区別し,これらの要素を一体として関連付けるためのボディ(構造体)も必要である.「分子ロボッ
ト」はこれらの構成要素がすべて分子レベルのデバイスで実現されたシステムである.そのため
に,感覚,知能,運動,構造といった分子ロボットに必要な要素技術を開発するだけでなく,これら
を連関,統合させる技術の開発が必要になる.もちろん,通常サイズのロボットとは異なり,部品の
組み立てはすべてボトムアップな自己集合・自己組織化により行われる必要があり,また動作のプ
ログラムや制御はすべて化学反応系のプログラムと制御により実現しなければならない.

本学術領域では,4 つの計画研究と公募研究によって,分子ロボットを構築するための方法論の
確立を目指す.まず,計画研究においては,分子ロボットのための(A01)感覚および(B01)知能に
関する基盤技術を開発するとともに,2 つのモデル分子ロボット開発プロジェクト(C01)アメーバ型
分子ロボット,(D01)スライム型分子ロボットを実施する.また,公募研究においては,分子ロボット
開発プロジェクトのために必要となる要素技術の研究開発や,分子ロボティクスの応用展開のため
の探索研究を行う.

また,総括班は,つねに各班の研究進捗をみながら,整合性が取れる目標を設定・調整し,研究班間
の連携を促して分子ロボティクス学術領域の確立に努めるとともに,そのための人材育成を行う.
また,周辺の学術分野へのフィードバックのため,関連研究者に向けたシンポジウムや,一般や高校生
向けなどのアウトリーチ活動にも力を入れる.

組織図


総括班
専門


研究代表者
連携研究者
連携研究者
連携研究者
連携研究者
連携研究者
連携研究者

萩谷 昌己
齊藤 博英
小林 聡
小長谷 明彦
安永 正浩
横山 昌幸
大和 雅之

東京大学
京都大学
電気通信大学
東京工業大学
国立がん研究センター
東京慈恵会医科大学
東京女子医科大学

コンピュータ科学
バイオエンジニアリング
計算機科学
知能情報学・生命情報学
腫瘍学,化学療法
ドラッグデリバリーシステム
医用生体工学



A01 感覚班 構成員 専門


研究代表者
研究分担者
研究分担者
研究分担者
連携研究者

齊藤 博英
瀧ノ上 正浩
遠藤 政幸
鈴木 泰博
庄田 耕一郎

京都大学
東京工業大学
京都大学
名古屋大学
東京大学

バイオエンジニアリング
生物物理学、非線形非平衡物理
生物有機化学
自然計算、複雑系
生物物理学


B01 知能班 構成員
専門


研究代表者
研究分担者
研究分担者
研究分担者
研究分担者
連携研究者
連携研究者
連携研究者
連携研究者
連携研究者

小林 聡
藤本 健造
山下 雅史
原 雄介
小宮 健
井村 順一
横森 貴
Rondelez Yannick
速水 謙
山内由紀子

電気通信大学
北陸先端科学技術大学院大学
九州大学
産業技術総合研究所
東京工業大学
東京工業大学
早稲田大学
東京大学
国立情報学研究所
九州大学

計算機科学
核酸化学
計算機科学
高分子化学、ソフトアクチュエータ
DNAナノテクノロジー
制御工学
計算機科学
物理化学
数理工学,数値解析
計算機科学


C01 アメーバ班 構成員 専門


研究代表者
研究分担者
研究分担者
研究分担者
研究分担者
研究分担者
研究分担者
連携研究者

小長谷 明彦
角五 彰
平塚 祐一
野村 慎一郎
葛谷 明紀
松浦 和則
瀧口 金吾
豊田 太郎

東京工業大学
北海道大学
北陸先端科学技術大学院大学
東北大学
関西大学
鳥取大学
名古屋大学
東京大学

知能情報・生命情報
高分子科学・分子ロボティクス
ナノバイオ
人工細胞工学・分子ロボティクス
生体超分子化学
生体高分子化学
生物物理学
コロイド・界面化学


D01 スライム班 構成員 専門


研究代表者
研究分担者
研究分担者
研究分担者
研究分担者
研究分担者
研究分担者

萩谷 昌己
浅沼 浩之
村田 智
浜田 省吾
有村 隆志
菅原 研
宮元 展義

東京大学
名古屋大学
東北大学
東北大学
産業技術総合研究所
東北学院大学
福岡工業大学

コンピュータ科学
生物有機化学
分子ロボティクス,創発システム
DNAナノテクノロジー
超分子,有機合成
群知能システム
機能材料化学