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BIOMOD2012 Japan Meeting: Abstract

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BIOMOD2012 日本大会アブストラクト一覧

Submission deadline: 09/02/2012 24:00 (JST)

プレゼン1 University of Tokyo, Tokyo, Japan ― UT Kasei Runners

Autonomous DNA runner: a DNA-kinesin hybrid nano-robot

近年、微細加工技術の発展で、様々な化学回路が具現化してきている。しかし、更なる性 能向上のために流路を微細化すると、流量確保のための圧力が上昇するという問題に直面 する。一方で、生命は必要時に必要な蛋白質を必要なだけ合成する、無駄のない輸送系を 持つ。そこで本研究では、流れを作らずともナノスケールで物質を運搬できる生体分子 モーターの能動輸送に注目し、生物のようなインテリジェントな輸送機構の構築を目指し た。第一歩として、外部シグナルに応答したDNAナノ構造の構造変化をトリガーとして、 無細胞翻訳系PURE systemを用いてキネシン・モーター蛋白質を合成し、荷物を運ぶ様 子を蛍光顕微鏡で観察する予定である。外部シグナルへの選択的応答・モーター蛋白質集 積化による運搬効率の向上が予想される。本研究の応用により、環境に応じて必要なタン パク質を合成・利用する自律歩行DNAロボットが可能となるだろう。

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プレゼン2 University of Tokyo, Hongo, Bunkyo-ku, Tokyo ― UT-Hongo

Medical DNA Shell

精確にナノ構造を構築する為に DNA を適用する方法はここ数年で大きく進 歩した.我々のチームは BIOMOD に参加するにあたり,Shell を DNA で作製す る事を試みた.Shell はその中に分子を捕獲する事が出来るという機能を持ち合 わせており,その姿はまるで貝が餌を食べるのに似ている.物質が Shell に取り込 まれたかどうかは shell 本体に付着した大量の蛍光物質によって検知している. マイクロ流体デバイスを使用する事で,少量の血液で計測する事が可能であると いう特徴を生かし,この研究は医療への応用を考えられる.具体的には,血液の凝 固に関わる酵素であるトロンビン濃度を測定し, 濃度値が高い場合はトロンビ ンを除去する事が可能なシステムにする.最終的には,少量の血液をデバイスに 流すことで病気診断を実施し,その結果を論理回路に入力する事で治療薬を提供する事ができるシステムになるのではないかと考えている.

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プレゼン3 University of Tokyo, Komaba, Meguro-ku, Tokyo ― UT-Komaba

近年タブレット端末が流行している。 簡単に言うと、薄い板の上に多くの画像が現れては消えるというものである。 UT-KomabaチームはDNA origamiを用いて、2つの異なる絵柄を映すことのできるDNAタブレットを作ることに挑戦した。 まずタブレットは安定な状態で存在し、Aという絵柄を映し出している。 この状態で、ある特定の化学物質を投入することで、安定な状態は変形を始め、絵柄Bを映し出す。 変形の後は、絵柄Bを映し出した状態で安定になるというものである。 逆に絵柄BからAへの変形の場合でも、異なる化学物質を用いるが、同じ方法で変形させることが可能である。

DNAタブレットの大きな特徴は安定性と可変性である。 2つの絵柄AとBを映し出している状態ではタブレットは安定であるが、特定の化学物質を投入されると可変性を得て、変形を始める。 つまり、DNAタブレットの安定な状態と変形可能な状態を化学物質を用いることでコントロールすることができるのである。

Computer tablets are popular in these days. Simply, many pictures appear and disappear on the slight tablet. UT-Komaba tries to make the tablet which shows two different pictures on DNA origami. First, the DNA tablet is on the stable situation and shows “Picture A”. If you put some chemicals, the stable tablet begins to transform itself and shows another picture, called “Picture B”. After the transformation, the tablet is on the stable situation again. Also, you can also change “Picture B” into “Picture A” by the same way with other chemicals.

The significant characteristics of the DNA tablet are stability and variability. When the tablet shows the two pictures, their situation is stable. On the other hand, the tablet attains variability when certain chemicals are put on it. Therefore, we can control the stable situation and variable situation of the DNA tablet by using chemicals.


プレゼン4 Tohoku University, Sendai, Japan ― Team Sendai A

電子部品におけるマザーボードのように、様々な機能を持った分子ロボットための集積基板のようなものがあれば、コンピュータのように複雑で多くの機能を持つ分子ロボット作製の道が開ける。そこで我々はDNAオリガミでできた立体構造内に機能分子を格納し、別の構造体と合体することのできるデバイスを提案し、そのデバイスをマザーキューブと名付ける。

 マザーキューブの実現においてはDNAオリガミ平面同士の結合法の確立が必要である。オリガミを結合させる方法は、まずハイブリダイゼーションが考えられるが、DNAの持つ電荷により結合構造体間の距離に制限がある。そこで、我々はDNAの電荷を打ち消す脂質を接着剤としてDNAオリガミを結合させる方法を考えた。イオンではなく脂質を用いるのは脂質の形状の多様性に着目したからである。

 今回は主にDNAと脂質の相互作用について報告する。

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プレゼン5 Tohoku University, Sendai, Japan ― Team Sendai B

 これまでの多くの分子ロボットは作製と同時に分子を内包しているような方法で構築されてきた。私たちは構造体の筒の中にセレクターと私たちが呼ぶ一本鎖DNAの集団を生やすことで目的の分子を後から捕獲できるようなロボットを提案する。セレクターは目的とするDNAを遠くから捕獲、選別し筒の内部にDNAを運ぶ役割を持つ。これによりロボットの作製後に遠くから目的のDNAを選別して取り込み、内部への収納が行え、また内部の捕獲機構の構造を一部設計変更するだけで様々な分子を捕獲・収納することが出来る。今回のプロジェクトではターゲットをDNAとしているが、最終的にはタンパク質やmRNAなど様々なナノスケール分子を捕獲する機能を持ったロボットの作製を目指しており、医療分野などで活躍を期待している。現在セレクターの動作確認とロボット本体の製造を行っており、今後の実験ではそれらを組み合わせたロボットの完成を目指す。

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プレゼン6 Kansai University, Osaka, Japan ― Team Kansai

 関西チームは,昨年Molecular spiderを忍者に見立てて,凹型のStageと我々が設計した凸型のOrigamiを組み合わせることで溝を作り,その中を歩かせることを目指した。結果として,Molecular spiderの作製および各々作製したStageと凸型のOrigamiの組み合わせによる溝の作製に成功した。しかし,Molecular spiderに溝の中を歩かせる所までは到達しなかった。そこで本年度はリベンジとしてMolecular NINJA Returnsと題し,忍術をモチーフにした形状変化する分子デバイスを作製する。

 我々は,DNA Origamiを構成するstaple DNAの縦一列分を加えずに作製すると,生じた空間の塩基対がむき出しになった部分同士がスタッキング相互作用することにより,本来の構造体の大きさよりも縮むのではないかと考えた。実際に作製してみると,予想通り縮んだ構造体を作製することができた。このことを利用して,DNA Origamiで縮んだ状態の構造体を作製し,そこに更にstaple DNAを加えることで,忍者が変化の術を使っているかのように形状変化するデバイスの作製を目指す。

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プレゼン7 Tokyo Institute of Technology, Tokyo, Japan ― Titech Nano-Jugglers

Photo-Controlled JET ―Rail Free & High Speed Molecular Robot―

ナノスケールでの移動とその制御を実現する分子ロボットとしてDNAウォーカーやキネシンモーターを利用したものなどが提案されてきた。だがこれらは人為的に用意された線路上の一方通行しかできない。自在に移動できる分子ロボットには線路から脱却した新しいシステムが不可欠である。私たちはこの問題を飛び越える新たなシステムとしてPhoto-Controlled JETを考案した。

この分子ロボットは機体となるビーズの表面に取り付けた白金の触媒反応がエンジンとなり、酸素をJET機のように噴射して高速で進む。機体と白金の接着には光スイッチング機能を持たせたDNAを設計し、外部からの光照射に応答した白金の脱離を行う。エンジンとなる白金の付く部位と量を光スイッチングによって制御し、進路と速度を変えるという機体の複雑な操縦を可能にする。将来的にこの高い機動力は単なる動力装置としての活用だけでなく、生体内で起こる複雑な物質輸送を模したネットワーク構築も可能にすると確信している。

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